府中ルール

多摩川の土手を普段走るとき、道路と同じ左側通行
他の人も自転車も大体そーなのでその流れに沿ってるけど
タマリバー50kmコースの一部にローカルルールセクションがある

初めて通った時は正面からランナーや歩行者がやたら来るので
「通行ルール守れよ」くらいな感じで思ってたけど
実はこの区間は府中が独自にローカルルールとして
歩行者右側通行を設定していて
左側通行していたこちらがルール違反を犯していたのだ

当初はその他の区間、左側通行の流れよりも
ローカルルールを押し切った「府中うざっ」とか思ってた

しかし走りながら暇なんで「府中ルール」を毛嫌いせず
そもそもなぜそんな府中だけこんなルールが出来たんだろって事を
色々考えながら走ってみた

役所に色んな陳情があるなか
きっと土手を通行しててもめた地元の人から
「右が正解なのか左が正解なのかハッキリさせてくれ!!」って来て

「はい じゃー多摩川土手左側通行か右側通行かハッキリさせマース」
ってなった時に 反応しない若いやつより意見言う
うっさいお年寄りとかから(ひどい言い方)
「昔っからここらじゃ右側通行が世の常じゃ!」とか言われて
面倒くさいから「はいはい じゃーそれで!」ってなったのかなーとか
勝手な妄想にふけりながら右側通行を意識して走ってて
よく見ると


「歩行者(ランナー)は右側 自転車は左側通行」
これ実際走ってみると 結構走りやすい
というか 安全なんじゃないかと
普段左側通行で歩行者も自転車も一緒だと
スピード的に歩行者<ランナー<ママチャリ<ロードバイクの
速度差がある移動体が同じ走行帯にいることになる

いつも感じていた ランナーが歩行者を追い抜く際
右側から抜くと後ろからきた自転車に轢かれるんじゃないかという恐怖心
これがこの区分分けだと感じない

歩行者(ランナー)と明らかに速度が違う自転車がお互いを意識できるので
ランナーも前から来る自転車にだけ気をつけていれば
歩行者を抜くときわざわざ後ろを確認しなくても良い

この府中ルールはせいぜい10キロも無いんだけど
「右側通行ここまで ご協力ありがとうございました」の
表示を見る頃にはすっかり右側通行の虜
渋々左側通行に戻るも既になんかモヤモヤしながら走ることに

でも良く考えたら これは左側通行右側通行の話じゃなくて
「自転車と歩行者の通行帯を分けただけ」で 
左側走行でも出来る話じゃんと思って調べると

もともと道路交通法(第十条第二章一項)には
「歩行者は道路の右側端に寄つて通行しなければならない」
なるほど府中ルールはそもそも道路交通法に沿ったルールなんですね

が それには「歩道と車道の区別のない道路においては」という枕詞も付く
じゃーそもそも多摩川の土手は歩道なのか車道なのかってとこで
多摩川の土手は今は自動車の通行は許可のある車のみの
自転車歩行者専用道路
要するに歩道なので第十条第二章第一項には該当しない

つーことはなんだ 歩道ってことは歩行者(ランナー)が
通行するルールが存在しない
(歩行者が歩道を歩くって事に関して規定がいくら調べてもみつからない)
本来歩道内を歩く(走る)のは右側でも左側でもどっちでもいいんだ
勝手に自分の中で「左側通行が正義」とか
ちょっと道路交通法を知ってる人が歩行者は「右側通行だろ」って
って思ってたのは 歩道上においてどちらも「思い込み」

察するに府中ルールを設定する際
行政が設定する以上は法律に沿ったものにせざるをえず
法律には「歩道上の歩行者の通行ルール」が明記されていない為
第十条第二章一項に沿ったものになったのかな~と

「だったらしっかりお上にきっちり規定してもらうじゃねーか」
なんて窮屈で野暮なこと言わずに
府中ルールなど自治体がしっかり設定しているところ以外は
「こっちが正義なんだからお前がどけ!」じゃなく
どっちも正義なんだから こちらから譲ってよけてあげるくらいの
気持ちの余裕が大事なんだなと思ったところで

今週末いよいよ東京マラソンです
福岡でボロボロだったリベンジ頑張ります(前置きが長文)

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